ニュータス誕生秘話

あたらしい、欲しいをつくるー NewDaysが歩み出した統合ブランド「ニュータス」誕生秘話【前編】

商品戦略部 販売促進ユニット H・Kさんインタビュー
商品戦略部 販売促進ユニット H・K
2006年入社。NewDaysの店舗責任者や販売促進等の企画立案業務を経験後、東北でスーパーバイザー業務。その後、商品開発に携わり、現在は商品のリブランディング業務に従事。

INDEX

NewDaysから誕生した初の統合プライベートブランド「ニュータス」。その魅力や新しい挑戦を発信していく公式研究メディア「ニュータス研究島」がオープンしました!ここでは、ニュータスの商品や開発秘話をお届けしていきます。
記念すべき初回は、「ニュータス」を生んだリニューアルプロジェクトの中心メンバーである株式会社JR東日本クロスステーションのH.Kさんが登場。誕生の背景やブランド名に込めた想いについて語りました。

NewDaysから「ニュータス」が生まれたにゅ〜!
「あたらしい、欲しいをつくる。」を合言葉に、これからますます楽しい商品が増えていくにゅ!そのひみつ、いっしょにのぞいてみるにゅ!
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にゅざらし

コロナ禍が転換期
"変わらなきゃ"という決意

今日は、ついにNewDaysから新たに誕生した初の統合プライベートブランド「ニュータス」について、たっぷりとお話を伺いたいと思います。まずは、NewDaysにとって大規模なリニューアルとなった今回、そのきっかけについて教えていただけますか。
私たちにとって、コロナ禍が大きな転換点でした。鉄道利用が大きく落ち込み、それに伴い、鉄道会社の小売である私たちもお客さまの数が減少してしまったんです。そこで「鉄道利用に支えられてお客さまに来ていただくという従来のビジネスモデルは苦しい状況にある」と考え、「お客さまにとってより魅力的な商品を届けていこう」という思いから、まず商品を見直すことにしました。
これまでNewDaysでは、「スゴおに」「パネスト」「いろいろデリ」「EKI na CAFE」など、複数のプライベートブランドを展開してきました。
各ブランドは、その時々のニーズに応じて生まれたものですが、立ち上げた時期が異なるため、商品企画の方向性がバラバラになってしまっていたんです。さらに他社と比べると、私たちの商品はパッケージに統一感がなく、お客さまにとって分かりづらい。そこを整えていこうと考えたことが、今回のリニューアルの大きなきっかけになりました。
コロナ禍が一つの大きなタイミングになったんですね。それ以前に、今回のような「リニューアルをしよう」という声は、社内であったのでしょうか。
そうした声は以前からあったのですが、なかなか実現には至りませんでした。他社のようなブランドを整えたいという思いはあっても、さまざまな事情で足踏みしていたんです。たとえば、エキナカを中心に展開するNewDaysでは、おにぎりやパンはよく食べられますが、パスタはあまり選ばれない。だからパスタの展開は控えめでした。しかし、新しい需要を創出する、ニーズにお応えするために、まずはパスタを揃えよう、お弁当を揃えようと、"商品のバリエーション"を増やすことに注力していて、その先の"見た目の統一"までは手が回らなかったんです。

さらに踏み込もうとすると、ブランディングに対する知見やノウハウの不足もあって、課題が残ってしまう部分も多かった。なかなか一歩を踏み出せないまま時間が過ぎてしまった、という状況でした。
なるほど。それに今回、風穴を開けられたわけですね。H・Kさんはこのプロジェクトに携わる前は、どのようなお仕事をされていたんですか?
私は2006年に大学を卒業後、当社の前身である東日本キヨスク(現JR東日本クロスステーション)に入社しました。最初の3年間はNewDaysでの店舗勤務、その後7年ほど販売促進を担当しました。さらに4年間、東北でスーパーバイザーとして店舗指導を経験し、本社に戻ってからは1年ほどおにぎりなどの製造・開発を担当しました。直近では再び販売促進に戻り、3年間ほど従事した後、今回のプロジェクトの話をいただいたんです。上司から「お前、やってみないか?」と言われ(笑)、「ぜひ、やらせていただきます」という流れで携わることになりました。

今回のリニューアルについては、長年会社を支えてくださっている方々から「誰もがやりたいとは思っていたけれど、なかなか手をつけられなかったことに挑戦してくれた」と励ましの声をかけていただきました。そうした方々からは批判を受けることはなく、常にアドバイスをいただける関係ですし、本当に応援していただいているので、とてもありがたく感じています。

新しいものを加えていくー
その思いを込めたブランド名

新ブランド「ニュータス」というブランド名は、NewDaysの「ニュー」と、ブランドコンセプトである「あたらしい」の「New(ニュー)」、さらにこだわりを「足して(タス)」いく、という意味合いが込められています。これはどのように誕生したのでしょうか。
まず最初に「NewDaysはお客さまにどう認知されているのか」をプロジェクトメンバーで話し合ったとき、真っ先に出てきたのが他社との違いでした。他社さんは略称で呼ばれることが多いのに、NewDaysにはそうした呼び方がない。では「NewDaysらしさ」とは何だろう、と考えたとき、「ニュー」という言葉は他のチェーンにはなく、まさに私たちらしさを表せるものだと思いました。だから「ニュー」にはこだわろう、という気持ちが強かったですね。
それに「タス(+)」を合わせたわけですね。
私たちは新たなプライベートブランドの展開にあたって、枠を決めずに幅広い商品を展開したいと考えていました。そこで「これからNewDaysが新しいものを加えていく」という思いを、「プラス」や「足す」という言葉に込めたんです。そして、その考えを「ニュータス」という5文字で表現できたとき、まさに象徴的な瞬間が訪れました。メンバー全員が同じ思いで「これだ!」と声をあげ、一気に気持ちが一致したんです。
一致とはすごいですね!「ニュータス」というブランド名を社内の方々にお披露目した際は、どのような反応がありましたか?
正直、ピンと来ない社員もいたのは確かです。「なんで"ニュープラス"じゃなく"ニュータス"なの?」といった声もありました。そこで私たちが伝えたのは、「"プ"は鼻濁音で少し言いづらいため、発音のしやすさを優先して"タス"にしています」ということ。さらに「"タス"には、人を"足す"、仲間を"足す"といった和的で前向きなニュアンスもあるんです」と。こうした説明に加え、いちばん大切な「新しいものを加えていく」という思いを重ねることで、多くの方に納得していただけたと思っています。

目指すのはナンバーワンではなく独自性

そして、今回のリニューアルで、「あたらしい、欲しいをつくる。」というブランドコンセプトも生まれました。
リニューアルに向けては、社内はもちろん、これまでプライベートブランドを手がけてきたバイヤーや、当社の幹部にもヒアリングを行い、「商品に込めた想い」や「僕らが目指す未来はどうあるべきか」を伺いました。その結果見えてきたのは、「NewDaysが目指すべきはコンビニナンバーワンではなく、独自の魅力を発信していくこと」でした。そうして生まれた言葉が、この「あたらしい、欲しいをつくる。」です。この言葉が出た瞬間、すべての想いがつながり、鳥肌が立ったのを今でも覚えています。
お話を伺っていると、強い想いが伝わってきます。その"独自の魅力を発信する"とは、具体的にどんなことでしょうか?
たとえば、レジカウンターで販売しているフライドチキン、「ニューチキ」と言いますが、NewDaysでは店内で油を使わず、製造段階の工夫で、店で揚げたものと同じおいしさを再現しています。運営する店舗スペースが限られているNewDaysならではの発想です。ただ、そうした工夫をしても、お客さまからすれば他社と変わらない「ただのフライドチキン」に見えてしまうかもしれない。だからこそ、個々の商品だけで発信するのではなく、「あたらしい、欲しいをつくる。」という大きなメッセージを掲げ、NewDaysならではの商品を届けていきたい。今回のリニューアルは、商品パッケージの変更だけではなく、モノづくりのコンセプトから統一し、その考えをお客さまにしっかり伝えられる、良い機会だと思っているんです。
さらに、その「あたらしい、欲しいをつくる。」を実現するためのキーワードとして「3つの情熱」----「おいしい」「やさしい」「たのしい」を掲げられています。
商品の作り手の思いを紐解いていくと、結局「おいしい」「やさしい」「たのしい」に行き着くんだと感じました。これまで私たちは特に「たのしい」に力を入れ、お客さまの「欲しい」をどう引き出すかを強く意識してきました。「おいしい」や「やさしい」は、当たり前に備わっているものだからこそ、あえて言葉にしてこなかった。その結果、気づけば「楽しさ」に寄りすぎてしまったのかもしれません。だからこそ基本をしっかり大切にしながら、新しいチャレンジにも挑む。その両方を大事にしていきたいと思っています。
もともと基盤はあったけれど、言葉にしてこなかった。でも見直すことで、NewDaysらしさが浮かび上がってきたんですね。
そうですね。エキナカを魅力的な場所にするために、私たちに求められることは、独自性を打ち出すこと。数万店舗を展開する他社にはできない、500店舗規模だからこそ実現できる商品開発がある。そのこだわりこそが「おいしい」「たのしい」「やさしい」という差別化につながり、私たちが選ばれる理由になる。そこを自分たちの手で変えていくー、それが今回、私たちが強く掲げた大きな決意なんです。


取材・文:船寄 洋之
写真:苅部 太郎
いよいよインタビュー後編だにゅ!
NewDaysがこれからどんな"あたらしい"を足していくのか、ドキドキだにゅ!
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